2009-01-01から1年間の記事一覧

アイラブナッツ

消灯になったので、本をしまった。これから夜行バスで地元に帰る。前のひとは、格安4列シートなのに座席を無言で140度くらいに倒す中々の強者。ここまでくると、閉口というより、むしろ驚嘆に値する肝の据わりっぷりではある。掃除や帰省準備をしながらだけ…

刹那を生きる

大事に守って使わず死んだら、死んでも死に切れない―― そう言って、唖然とするような無茶をするひとがいた。自分にはその度胸も実力も無かったものだから、私はそういう生き方に強く惹かれ、少し怖がった。いつか、その信念のもと、傍から消えてしまうんじゃ…

大幅にダイヤの乱れた地下鉄にて

人々の押し殺した苛立ちに呑まれて今日も家路につくよ。

喧嘩

3時間しか逢えないそのタイミングで何も眠る事はないじゃないか、というのが相手の言い分で、 寝てしまった私は彼の怒りにうんうんそりゃそうだと思いつつも、実に可愛いげのない態度で彼氏の背中を見送った。 その時はまだ、目覚める直前まで見ていた夢の…

ヒールノワール

ぺらぺらカーテン1枚にすら勝てぬひ弱な日光が悪い。 曇天冴えない空模様。凍てつく大気と人混み掻き分け目指せメトロ、ひそやかな、師走。カンカンカンは駅の階段を駆け降りる音。コツ、コツ、は息を整えホーム闊歩の音。小竹向原過ぎの大揺れでギッと踏み…

釦つけ

コートにボタンを1つ付け、2つ付け、3つめで飽きがきた。4つめでTVに気をとられたら、たまどめの時人差し指にぷつりと刺した。生まれる、朱の血玉。

松丸本舗にて

出張してきた父をオアゾ丸の内の松丸本舗へ連れて行った。 案の定喜んでしまって、まさかの1時間自由行動宣言。 いい歳したおじさんが、一張羅の皴も久々に逢う娘の存在もお構いなく本を抱え「至福の時や…」と呟く姿が印象的であった。ああいう本屋をつくり…

はなうた

別にそんな場面じゃないのに、結構唐突に歌い出す。 イ「♪ふんふーん」 私「(…なんの歌かわからん)」 イ「♪ふふんふー」 私「(あ、くるり?)♪やこうれっしゃに飛び乗れ〜」 イ「…はなうた泥棒」

最近使い始めた洗顔後の精製水が効いているのか、生理前だというのに肌の調子がすこぶる宜しい。メイクや服装で誤魔化せるのは若いうちで、歳をとったら自身の勝負力がモノを言うのだと近頃ようやく気付き始めた。(それでも化粧を落とさず寝てしまう夜もあ…

ロックンロールの神さま

忌野清志郎氏が亡くなった。文字通りのポンコツ車内に「雨上がりの夜空に」を響かせぶっ飛ばした夏の夜道、♪くずくずくずくず人間のくず〜って互いに笑ってた日曜日、地下鉄の窓に一人額をくっつけて聴いたレッドニャンニャン。愛してる愛してるぜベイベー。…

人は強く儚い者だという

Kを想っていた気持ちは絶対に絶対に嘘ではなく、私にとってはきっと、ずっと大切な存在。 でも、あんなに頑なに無理だと信じていたのに、人は意外と前へ進めてしまうものなのだなぁ…。思い出の曲の数々を、未だ聴く勇気がなくても、私の心は確実に軽くなっ…

カレー

高田馬場のパキスタンカレーの店で乾杯をした。 その美味しさにすっかりはまってしまったダールフライと、ほうれん草のやつ。それからお店のおじちゃん(パキスタン出身?)イチ押しの、水分飛ばして野菜を煮込んだやつ。全部カレー。…なんか今、自らの説明…