喧嘩

3時間しか逢えないそのタイミングで何も眠る事はないじゃないか、というのが相手の言い分で、
寝てしまった私は彼の怒りにうんうんそりゃそうだと思いつつも、実に可愛いげのない態度で彼氏の背中を見送った。
その時はまだ、目覚める直前まで見ていた夢の余韻を少し引きずっていて、それがまた良くなかった。
ごめんねと思う。逆の立場だったら私も同じように怒って帰っちゃうよ、きっと。

夢でみた桜吹雪の仁和寺が、ちょっとした胸の痛みと共に立ち上って霞の向こうに消える。喧嘩…出来ることが幸せ哉。