可愛いんだ本当に

Kのところに子猫が来た。道端に捨てられていたのを、K氏の友達が拾って連れてきたそうな。くしゅくしゅとまるまって、みゃあみゃあ鳴く弱弱しいこの子達を放ってはおけないようと一日居座って一緒に寝たり寝たり遊んだり寝たり。夕方には私のお腹に自分から乗ってくる様にもなって、ああもうこの子達の為なら何でもしたい!という心境になる。

さて、子猫たちは無論そのままK氏の家に。まだ幼い赤ちゃん達だから、これからK氏も家を空けられないだろう。あのひと、夢中でお世話するんだろうな。
独りの夜道、アパートに帰って部屋の電気を点けながら思わずさむい、と呟く。ちいさくてあったかいものがここにはいない。忙しい日々を終えたら2人でゆっくりしようなって、言ってたのに。恨みがましく呟いてみたって、それを聴いていてくれる人だっていないのだ。
だって誰も悪くないもの。我慢できるもの、こんな寒さ。