ビリヤード場にて感傷に浸る

早く、早くったら。
9月に入ってからというもの、常に何かに急き立てられている気持ち。

自分を取り巻く様々な環境への適応――
そりゃあもう大人だから、表面上はそれなりに周りと合わせて上手くやっていくことが出来るよ。けれども中身が、締め付けられて息苦しくてだけど自分は特別なのだとも思えずに「平凡な私」と「溶け込めない私」の隙間に詰まってくるくる廻り続けている。


時々は、
“私は周りの人とは違う。マイノリティに生まれてきてしまった”
なんていう意識に逃げ込みたくなる。
本当は、
自分が異質にすらなりきれない事をよく知っている。

異なるものは時に思わぬ輝きを放つが、私はただ薄ぼんやりと(害を与えない程度に)発光しているだけだ。ああいつか、強い光を放てるだろうか。いっそ他の誰かの輝きを奪ってしまう程に強い光を。


こんな夜は人に触れたい。強く互いを抱き締めあって、境界線をはっきりさせながらも温もりを交わして、全てを込めたキスをして、そして疲れ果て泥の様に眠りたいよ。