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ふかふかの羽毛布団が生み出すやわらかな暗がりの奥で、私は未だ瞼を下ろせずに、ただ刻一刻と進む微かな針の音に耳を澄ませている。逃げるなよ。惨めに生きるなよ。認めろよ。頭の中で箇条書きにした本音をひとつひとつ確かめながら、明日には一つでも昇華出来ればいい、と道筋を考えている。だいじょうぶ。だいじょうぶ。ううん…歯磨きしたけど、やっぱり最後にひとつだけ、ミカン、食べよう。