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ひとつ年上の先輩・マユウちゃんが遠路遥々やって来た。直接逢うのはGW以来のことだ。今日は仕事をあがってそのまま新幹線に乗ったそうで、お疲れさまですと頭を下げる。「さてアイスでも如何です?」


私「マユウちゃん今仕事楽しい?」
ま「うん、楽しいよー。だからね、捨てたくないんだ」
私「そっかー。充実してるみたいで良かった。ねぇ、でも、どうしていつも何かを選び取らなくちゃならないんだろうね。一つを選んで他を捨てて。全部欲しい時は困る」
ま「そうだね。あと少しタイミングがずれていたら、条件が違ったら、捨てなくて済むものって案外多いのにね。それでもやっぱり誰も待ってはくれなくて、自分は“その時”選んでいかなくちゃいけない。切ないね」
私「切ないですよ」

最終的なプラスの為にマイナスを耐える。プラスになる保証などなくとも。本当は何も失いたくなくとも。