星だって屑だって掃除機で吸ってやる!

なんだか疲れた。
そして腹立たしい。
あなたに私の何がわかるっていうの?何を知った風な口聞くの?周りの評価はこうだぞ…ってその「アドバイス」、優しさじゃなくて自分だけは理解者だって支配欲と、自分の手は汚さず他人を少しだけ傷つける優越感に浸りたいだけじゃないの?こんなに嫌な面を見て、何度も見てきて、それでも切って捨てない甘さが私の欠点なのか。
そんな風に自己肯定したくなる程腹立たしい。
いっそひっぱたいてやれば良かった。こんな所出て行ってやる!と叫んで飛び出せば良かった。
畜生、いつまでもお嬢さんやってられるか!やってられない!くそー、勝ちもせずに辞めるかー!

ゆめのなか首都高

23時40分、部署飲みの帰り、ロミちゃんの彼氏の泉君がはるばる亀戸まで(ロミちゃんを)迎えに来てくれた。

24時20分、彼らの優しさで後部座席に乗せて貰った私は、流れる首都高の明かりを黙って眺め、助手席のロミちゃんと運転手な泉君はBGMの選択について覇権を争っていた。

24時30分、
ロ「スカイツリー…」
泉「見られないな、俺」
私「なんか3本くらい見えるね」
ロ「それはsoirちゃん、スカイツリーじゃないものを見ているね」

24時50分、このまま大阪へ行ってしまおうかと思った。車の暖かさが、人の気配が、自然な会話が、救いになると同時に一瞬たまらない気持にさせる。

1時15分、ロミちゃん眠る。横顔を見つめる泉君の目が優しすぎて、見ているこちらが照れる。大好きな2人の友達、どうか幸せになってくれよと何故か親の心持。

1時30分、見慣れた景色。御礼を言って車を降りたら、辺りが極寒の地と化していて驚いた。えー心地良い秋の夜長は何処?

道中

硝子を隔てた向こうは闇。窓に額を当てて、地下を流れる振動に身を任せる。
日々「土日、その他」の拍子で回りゆく生活に、これで満足かと自問せざるを得ない。されど答えは出ず、出せない自分に苛立つ。出してる人はいるじゃん。なんで出さないの?自分がわからない?くだらない。これまで何やってきたん。あんたは何やってきたん。

一生懸命は楽しい。境地に至るまでの苦しさを乗り越えたら、懸命に何かに向かう事はとても楽しい。そんな私は死ぬほど一生懸命に何かを求め続けたことがある?
若干冷房が効き過ぎた地下鉄車内に逃げ場は無く、仕方が無いから隅に身を寄せ疲れた人々の観察で気を紛らわせようと試みる。
それを解っているから、ここで逃げたらあかんと思うのかな。今度こそ逃げたくないと。でも、タイミングを間違えたら全部おかしくなる事も解る。
イヤフォンから流れるリズムが突然崩れ、きゅるると妙な音を発したのを最期に何も聞こえなくなった。視線を落とすと電池切れ。
どうすればいいどうすればいいどうしたいどうすれば。
自らの決断で夢に向かって行った人達を本当に格好良いと思う。一方私は、自分の望みすら定かでない訳だ。甘えなのか勇気なのか。妥協なのか挑戦なのか。まだまだ先は長い。しかし時が去るのははやい。
週半ばの休日を前に、5号車の人々は、皆何処か朗らかな表情をしている。